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Japan Accessibility Conference 2017参加レポート

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東京ガーデンテラス紀尾井町のYahoo!Japanセミナールームで開催された「Japan Accessibility Conference 2017」に参加したので、そのレポートを。

まず東京ガーデンテラス紀尾井町のテラス席がシャレオツ過ぎて個人的にキました。

ビルとビルの間の雲間に見える青い空

ビルのテラス席から見えるビルと窓に映るビル

夜、閑散とするビルのテラス席を晩秋の冷たい風が吹き抜ける

夜の空に浮かび上がるビル群

赤坂見附跡と東京ガーデンテラス紀尾井町、江戸城の石垣とモダンな高層ビルの取り合わせ

街路樹と首都高の道路、橋脚で四角く切り抜かれた空間の奥にビル群を望む夜の永田町

カンファレンスの途中に用意されたお菓子

カンファレンス全体として、お菓子・飲み物コーナーや充電エリアといった細かい配慮があり、かつ私が聞いたセッションはいらすとやさんや「なん……だと……?!」「なるほどわからん」などネタを多用しつつ(聞かなかったセッションの中にはばななもあったようです)、カジュアル・フランクで親しみやすさをプッシュしているものが多かったように思いました。といっても内容はちゃんとWebアクセシビリティの話をしており、「WCAG2.0を読んでみたは良いものの抽象的な内容が多くてかえってもやもやした・挫折した」「Webアクセシビリティがアツい!とWordCamp等で聞いたけど、何をしたら良いか分からない」といった層をターゲットに「難しくないよー」「こういうところから手を付けてみよう」といった初心者に優しい内容になっていたと感じました(私自身がまさにその状態で、初心者向けのセッションを選んでいたからよりそう感じたのかもしれません)。

個人的には、JIS X 8314-3を見る機会が先週~今週にあり、その矢先にこのカンファレンスだったのでタイミングとしてもピンポイントでどストライクだったので、参加できて非常に良かったと感じました。

以下、各セッションの内容について自分なりに軽くまとめておきます。登壇者の名前は敬称略とさせて頂きます。

はじめに

  • "Accessibility"がAとYの間に11文字あるので"a11y"と言う(localizationをl10n、internationalizationをi18nと縮めるのと同じ理屈)ので、11/11に開催したとのこと
    • 実際にセッションを聞きながらメモするときに「アクセシビリティ」は長かったので、以下a11yと略すことにします
  • 今回のカンファレンス、頭文字を取ってJACとし、トランプのJackに掛けてJの文字をデザインした

言われてみればなるほどと思う豆知識。

基調講演 UX as sience

  • Yahooに10年勤めた経験からUXについて
  • UX: User eXperience
    • 人によって捉え方が異なる
  • "Experience"とは何か
    • 経済の例:
      • コーヒーを売る際の例:
        • コーヒー豆のまま販売: 価値が低い
        • コーヒー豆を焙煎してパッケージングして販売: コーヒー豆より価値が高い
          • 焙煎の度合によって価値が異なる
        • コーヒーとして飲めるように販売: 価値が高い
          • スターバックスという店舗で飲む場合、さらに高くなる
            • インテリアのデザイン、接客などを「経験」によって価値が上がる
      • → "Experience"は価値を高める
  • WebにおけるExperienceとは?
    • アラン・ディック氏に拠ればデザインには3種類がある
      • Useful, Usable, Used
        • Usedの中にUser Experienceという単語がある
    • UX vs. UI
      • Neilson Norman Groupの言うUI
        • UIは何かを見付けること。そこには情報を含む
        • アラン・ディック氏の言うUXとは異なる考え方
  • ISO 9241-210
    • UXは「人の受容する知能・感覚とそれに対する反応」とする、と定義
  • Interaction vs. Interface
    1. 人は目的を持っている
    2. その目的を達成するために人は行動する(コンピュータに入力(インプット)する)
    3. コンピュータは入力された命令を実行する
    4. 命令の結果を返す(アウトプット)
    5. ユーザはその結果を観察する
      • インターフェイスはこのインプット/アウトプットを指す
    6. Webの場合、コンピュータ/デバイスの先にさらにインターネット・サーバがある
  • UI, User Interaction & UX
    • ここで重要なのは、「コンテキスト(文脈)
      • デバイスは何なのか
      • 使っている環境は(屋外/屋内)?
      • 人の状態は(座っているか、歩いているか)?
      • こうしたシチュエーションなどの「背景的な状況」
    • デザイン、コーディング、様々な要素がインタラクションとExperienceに関わってくる
    • 例:
      • ニュース記事の場合、見た目が綺麗というデザインより、ニュースの内容がより伝わるデザインが求められる
      • 表示が速くなるようにコーディングしたり、サーバ環境を整えたりする
      • 記事が改ざんされたりしないようにセキュリティを保つ
      • これらの諸要素が合わさって、UXとなる
  • スターバックスの例では、コーヒーを飲むだけでなく、インテリアや接客、BGM、雰囲気などがExperienceとして提供される
    • WebでもUsefulであり、Usableであり、Desirableであり、Reliableであり、そこでようやく「良い経験ができた」と満足できる
    • Webサイトの構築の難しさ: 諸要素が組み合わさってようやく良いUXを提供できる、という条件のむずかしさと、悪い経験をユーザにもたらした場合の影響がある
  • UXをする上でやってみること
    • 人々が持つ共通要素を挙げる
    • カテゴライズする(男女別など)
    • 個人化する(個人に合わせて最適化する)
      • 後に行けば行くほどコストが上がる
  • 認知科学の視点からUser Experienceを考える
    • 例: 人の目の働き
      • 一点に目線を固定した場合、水平方向には5度程度の視角を持つ
        • それ以外はピントがずれる
      • そのため、その範囲にユーザが求める情報を集めれば、ユーザには優しいサイトとなる
        • 逆に、デザイナーはユーザの目線をコントロールしてページ内の多くの要素に目が留まるようにすることで、ページ全体を見てもらうように誘導する
      • 全体のレイアウトを調整する、強い色を使用する、動画を使うなど
        • 例:
          • 例1: Yahoo Koreaの検索ボックスのA/Bテスト
            • スライド中の3つのデザインのうち、テスト2が最もクリック率が高かった
            • 理由:
              • カーソルの点滅はテキストボックスにあるため、ユーザはそれを見る
              • その5度の範囲にボックスがあるので、クリックされやすい
          • 例2: 選択肢が多いことが必ずしも満足度に繋がるとは言えない
            • 場合によっては選択肢を絞ることで「迷う」ことが少なくなる
            • タブやボタンの数を絞ると、クリックが集中する
              • 迷わなくて済むため
              • タブを増やすとかえってクリック率は下がる。意図と現実が異なることがあるため、テストが必要
          • 例3: 検索ボックスを大きめにすると、若干検索率が上昇した
            • 理由:
              • 検索ボックスが大きくなったことで、視角に余計な情報が入る率が下がったため
          • 例4: カテゴリのボタンを、黄色の背景に黒い文字で目立たせることで、裏に隠れたカテゴリにも到達するようにした
            • 結果: しかし、カテゴリの羅列とはあまりに異なる見た目だったため「自分が探している情報とは異なる」と判断され、かえってスルーされてしまった
              • あえてデザインを類似させることで、到達率が上昇した
    • 現代においてはスマホの利用率が極めて高いため、スマホのデザインが重要
      • タップしやすい配置かどうか、誤タップしないようにするか、など
      • スマホを見るときは、目を近くに近づけて見るため、視角は思ったよりも狭い
      • タブレットの場合は、画面が大きくなる分、コンテンツに対する人の視角の範囲はスマホよりも相対的に小さくなるため、要素を大きくしなければならない
    • 他の例として、SaveとDelete(相反する機能、しかも決定的な機能)を隣り合わせることはしてはいけない

所感

UXとは何か、という全体的な話と、Yahoo!Koreaのデザインやテストといった実際の経験から有用なサンプルケースを紹介してくださいました。自分の考えと実際のテスト結果が異なる例がいくつもあったため、気付きと知見を得ることができました。

また、やはりスマホが重要視されていることが改めて分かりました。

セッションB-1: あなたの価値を高めるウェブアクセシビリティ

  • 登壇者: 井原力也(freee株式会社)
  • a11yとは
    • まず: Webに載るだけで圧倒的にアクセシブル
    • Webに載る前:
      • お店、新聞、学校、業務……これら全てWebで行えるようになった=アクセシブルになった
    • ユーザは、製品にアクセスすることで何にアクセスしようとしているのか?
      • Webにアクセスするためではなく、何か「目的」があるはず
        • その目的に到達できるようにする、ということでWebは貢献できる
    • UXハニカム: UXを満たすために必要な要素の図
      • ここから抜き出したのがUXピラミッド
    • a11yとユーザビリティ:
      • a11y: 使えるか?
      • ユーザビリティ: 使い物になるか?
      • 例: 大量のリモコン
        • 機器がいっぱいある→探すのに大変
        • 状況としては「機器は使える」が、必要なときにきちんと使えるかはまた別
    • ユーザビリティ: ISO 9241-11
    • a11y: ISO 9241-10
    • a11yとユーザビリティの境界は曖昧
      • a11yはユーザビリティの多様さではないか?
    • a11yは障がい者向けだけ、というわけではない
      • 腱鞘炎でマウスが持てない、Bluetoothイヤホンが電池切れで聞こえない、などの状況もある
    • a11y=ユーザビリティの幅広さ
  • a11yについて
    • WCAG 2.0
    • JIS X 8341-3 : 2016
    • これらが定義と言ってよい
    • ガイドラインの内容:
      • マシンリーダブル
      • ヒューマンリーダブル
      • この2つに大きく分けられる
      • ヒューマンリーダブル
        • 人の目で見やすいか、分かりやすいか、使いやすいか
        • 物理的なユニバーサルデザインに近い
        • iOSデザイン、Material Designにも反映
      • マシンリーダブル
        • プログラムが解釈できるか
        • 様々な用途に適用できるか
        • WCAG 2.0 レベルA: 必ず満たすべきとされているのはマシンリーダブルの要件
      • 東京都の事例: 文字サイズ変更、文字色変更が実装されている
        • 総務省: 文字サイズ変更、文字色変更だけではアクセシビリティ対応とは言えない、と注意喚起されている
          • ユーザは自前でスクリーンリーダやOSの機能などを利用しているので、サイトに自前で用意しても使わないこともある。そのため、こうした機能を提供してもアクセシビリティに寄与しているとは必ずしも言えない
      • a11yのポイント
        • ブラウザや支援技術に対応すること
        • 箇条書きや見出しは、マークアップで「機械的に解釈できる」ことが重要
    • WCAG 2.1にアップデートされようとしている
      • レスポンシブにしましょう、などモバイルのウェイトが重くなっている
  • a11yの誤解
    • Q. a11yは売り上げに繋がらない?
      • 母数へのアプローチ。絶対的な母数を増やすことができるので、売り上げに繋がる可能性もある
        • 高齢者の方がWeb利用率が高い(体が不自由なため)
      • 各段階へのアプローチ: コンバージョンに繋がるようにする
        • リンクだけを読む機能もあるが、リンクを「こちら」「ここ」のようなテキストだけだと、読み上げると何のことやらさっぱり、となる可能性がある
        • マークアップをきちんとするとリッチスニペットに反映されることも: 検索結果から流入する率が増える
      • A. 売り上げに繋がる
    • Q. a11yは守りの一手?
      • 電話でWebコンテンツを読み上げる番号・サービスなど: ブラウザ以外でWebにアクセスすることもありうる
      • A. むしろ攻め
    • Q. a11yはコスト増?
      • A. 長期的に見れば低減
      • コンポーネント・テンプレート利用 + a11yを組み合わせる
        • コスト削減と品質の安定が図れる
    • Q. a11yはまだ必要ない?
      • 障がい者差別解消法: 2016年に施行
      • 国、総務省がa11yを高めようとしている
      • ほかの国ではそもそも罰金、取引先として相手にされない、という事態に既になっている
      • A. むしろ今やるべき
    • テキストが重要
      • マシンリーダブルにするにはテキストが必要(テキストがなければマークアップすらできない)
  • 終わりに
    • Webの本質はa11y
  • 質問:
    • 数値化はどうすれば良いのか?
      • プライバシーに配慮して、アクセスログ等からは取れない
      • 総務省などの統計から割り出すしかない
        • 1~2割はいる
        • が、それと同時に「a11yは"幅広さ"なので、障がい者だけにスポットを当てるのはちょっと違う」

所感

a11yについて、「Webに携わっている時点で、誰もが貢献しているのだから身構えなくて良い」と、ハードルを下げると同時に、a11yをどう捉えるかを分かりやすく解説していました。

A-2 a11y・ガイドラインの歩き方

  • a11y・ガイドラインの歩き方
    • WCAG(ダブリューシーエージー、ウィーキャグ) 2.0
    • ガイドラインの背景:
      • Q. 誰が作った?
        • A.WCAG Working Groupが議論・策定
        • w3cがこれを受けて技術仕様を発行
      • Q. WAIという単語をよく見かけるのですが?
        • A. Web A11y Initiativeの略
          • WAI(わぁい、うぇーい)と読まれることが多い
          • 大雑把に言うとWAIの下にWCAGWGがいる
      • Q. 読み始めたのですが……「なるほどわからん」「なにこれェ……」
        • A. 抽象的な内容が多い
      • 技術文書のフレームに触れる
        • w3c文書特有の作法がある
          • 一般的に英語原本(日本語は参考情報にすぎない。正式ではない)
            • ただしa11y・ガイドラインはこの原則から外れる
          • 英語の助動詞に特別な意味を持つ
            • RFC2119に準拠
          • 目次で全体の把握できる
          • 用語集で言葉の定義がされている
          • (a11y・ガイドラインの特有の構造として)解説書と達成方法集といった関連文書が存在する
            • WCAG 2.0 達成方法集にHTML, cssコーディング例などがある
            • How to Meet WCAG 2.0: クイックリファレンス
          • w3cの企画と互換性のあるISO規格あり、さらにそれと互換性のあるJIS規格がある
            • JIS X 8314-3 : 2010はISOが2012年でまだISOにはなかったため、一部独自規格があり、WCAGと完全一致ではなかった。2016は一致するように合わせた
  • a11y・ガイドラインを読んでみよう
    • Q. 例: HTMLのコンテンツを作っていて「達成基準2.4.1を満たすように」と言われた
      • A. WCAG 2.0を見ましょう
        • WAICにWCAG2.0の翻訳がある。下の方にある
        • 達成基準を確認
    • Q. 達成基準って?
      • A. a11yを担保するために満たす必要がある要件
        • WCAG 2.0のメインコンテンツ
    • Q. ガイドライン?原則?
      • A. 達成基準は4つの原則からなる
        • 原則は大見出し
          • その下にガイドライン(中見出し)
            • その下に達成基準
    • Q. レベルって?
      • A. レベルA, AA, AAA
        • 古いJISでは「等級」と呼ばれていた
        • A: 最低限
          • 支援技術(スクリーンリーダ、色反転など)を駆使してアクセスできるようになる
          • 逆にこれを満たしていなければ支援技術を使ってもアクセスできないのでダメ
        • AA: 望ましい基準
          • 達成できれば、支援技術なしでもアクセスできる
          • 文字のコントラスト、文字サイズ変更など
        • AAA: 発展的な基準
          • 達成できれば、よりアクセスしやすくなる
          • 「中学生でも分かるようにする」など判断基準が難しいものもある
          • AAAをいきなりやろうとするのはちょっと考えて
    • Q. 干渉って?
      • A. 干渉四兄弟:
        • 音声の自動再生
          • 例: 音声自動再生されるとスクリーンリーダの音声とかぶって操作性を失わせてしまう
        • キーボードトラップ
        • 閃光
        • 動き続ける要素
          • アニメーションし続けるなど、そちらに意識が行ってしまって他に意識が行かなくなる人もいる
        • つまり、ユーザのアクションに干渉して、他のコンテンツに行くことを妨害してしまうようなものはNG
    • Q. なるほどわからん
      • A. 分からないのには理由がある
      • ポリシー: 特定の技術の依存しない
        • WCAG 1.0はほぼHTMLに特化して他の技術に応用できなかった
        • 2.0は様々な技術に対応できるように
        • 時代の変化に対応
          • 結果として抽象的な内容に
      • 策定にコストがかかるので、頻繁に更新が必要な内容は盛り込めない
      • 解説書をヒントにする
        • 達成基準の意図や目的などの解説
        • なぜ必要なのか、など背景も記述
        • 事例の紹介もある
        • 下の方に達成方法及び失敗例のリストがある
    • Q. 達成方法?
      • A. 達成基準を満たすための方法
        • 実装例など
      • 注: 達成基準ではない。達成方法は例であり、必ずしも採用する必要はない
      • 必ずしもコンテンツ側の実装ではない手法もある:
        • 例: ズーム機能のあるブラウザ、など
    • Q. 達成方法が複数ある……だと……?!
      • A. 達成基準を満たす方法を一つでも満たせば良い
        • 達成方法を選ぶ必要がある
        • IDがある。H: HTML, C: CSS。Gは汎用的な方法
        • 使っている技術に合わない方法は除外
        • ファンタジーなものもある
          • frame要素を使う、など(今更あり得ない……)
        • 使える方法を選ぶ
          • リストの上にあるもの
          • 専用技術用のものがある場合は専用技術用のものの方がオススメ
          • a11y・サポーテッドなものを選ぶ
            • 技術的に実装されていないものもあるので、対応しているかどうかを確認
            • WAICの中、辿り着きにくいが文書はある
        • 実際に自分でテストするのが大切
          • 実際の実装は自分で確認

所感

WCAG 2.0が策定されるまでなどの予備知識を補いつつ、WCAG2.0の読み方を初心者向けに解説する内容で、これからWeb a11yに取り組もうとする人に非常に助けとなる内容でした。

A-3 a11y検証ツールとしてのNVDA入門

  • 登壇者: 西本卓也(NVDA日本語チーム)
  • NVDA: スクリーンリーダの1つ
  • 日本語チーム:
    • 日本語対応(音声、点字)
    • アドオン
    • 普及活動
    • 現状: サブのスクリーンリーダとして普及
      • メインで動かないとき
  • 現状: コンスタントに400~500ユーザいる
    • Win7よりWin10ユーザが多い
  • NVDAで検証する意義
    • 開発者も利用者も無料(お願いしやすい)
      • 開発者にお願いしやすい、合理的な配慮に含まれるのではないか
    • やってみないとわからない
      • サードパーティ製のライブラリやフレームワークを多用
      • 動的なコンテンツ
    • ブラウザの挙動が変わる
      • スクリーンリーダが「ブラウザ対応モード」で動作
      • ブラウザが「スクリーンリーダ対応モード」で動作
        • 特にFirefox
  • 他のスクリーンリーダに対応させる準備になる
  • スクリーンリーダ
    • OS, アプリに一枚被せて音声・点字で表示
    • 現実として不具合・不備がある
      • スクリーンリーダが不具合・不備に対して非常に頑張っている現状……
    • ユーザは?
      • 本来の操作性は?
      • 使いこなせない?
    • 正しい役割分担
      • a11yAPIが実装される
      • Web標準
      • 高品質・高性能
      • 不具合・不備による破たんの少ない世界
    • NVDAの構造
      • OSだけに深く依存したい(あまり余計なものを入れない)
      • マルウェアと構造が似ている部分もある
        • セキュリティ的に難しい部分も
  • NVDAの思想
    • 平等: 無料、本来のWindowsの機能を活かす
    • ユニバーサル: 配布パッケージ、操作(他のアプリへの準備)
    • 正しい役割分担: 過剰にコンテンツやアプリに介入しない、標準化(ナレータやVoiceOverで使えるアプリ)
  • Webブラウザの操作
    • 入力イベントの送信先?
      • ブラウザ / OS
      • NVDA自身が処理
    • フォーカス?
      • Tab / Shift + Tab
      • NVDA制御キー + Tab
    • フォーカスモード
      • キーイベントはブラウザへ(ほぼすべてNVDAを素通り)
        • コンテンツの操作
        • ブラウザ自身の操作も
          • 上下矢印でスクロール
    • ブラウズモード
      • キーイベントはNVDAへ
        • NVDAがブラウザを制御
        • 読み取り場所(レビューカーソル(テキスト)、ナビゲータオブジェクト(コンテンツ要素))用カーソル
        • 矢印キーが読み取り場所の移動
        • 必要に応じて自動的に
          • フォーカスモードと同じような動き
          • 編集できるフィールド、コンボボックスのときはフォーカスモードに切り替わる
        • 1文字ナビゲーション(見出しジャンプなど)
        • 要素リスト、ページ内検索
  • デモ
    • 検証ができる
    • モダンブラウザであればわりと対応
    • ブラウザ以外でもWord, Excel, Outlook, Kindle for PCも使える
  • 検証ツールとしてのオススメの設定

所感

スクリーンリーダは知識としては知っているものの、実際に使ったことがなかったためどのようなものかを知る一つのアプリケーションの例として良い内容でした。オープンソースであることから、実際にテストするハードルも低いため、検証ツールとして頭に入れておきたいと思います。

惜しむらくはまだテスト自動化の中に組み込まれるようなケースが聞いた限りなさそうな感じだったことでしょうか。開発者の視点からすると、その辺りが整備されるとより検証ツールとして使いやすくなる気がしました。

スライドの中で示されたサイトで「Windows環境がなくても仮想環境で!」とこれでもかというほど解説が懇切丁寧に書かれているので、最初のとっかかりはやりやすそうです。

B-4 メディア事業でのa11y展開事例・CAではこうやってます

  • サイバーエージェントの事業
    • メディア
    • インターネット広告
    • ゲーム
    • 投資育成
  • 主なメディア
    • Ameba
    • AbemaTV
    • FRESH!
    • etc.
  • 今日のお話
    • これから話すサービスをアクセシブルに
    • でも、一人では無理
    • みんなでやっていくための工夫 from 現場(ボトムアップ)
  • 目次
    1. 必要性の認識
    2. 行動を起こしてもらう
    3. 継続のための文化とプロセス
  • 必要性の認識
    • 事例1: アメブロ
      • 当事者からのクレーム対応が背景
        • 2005/4/1 アメブロリニューアル
          • WYSIWYGエディタに
          • 管理画面のあらゆるキー操作が不能に
          • ユーザの反対署名活動
          • 新旧エディタ共存の道へ
      • 色覚テストをやってみる
        • 身近に困っている人がいないか探す
      • a11yを翻訳、かみ砕く
        • サーバ・インフラエンジニアに対して: "使えない"はユーザ体験としてサーバ障害と同じくらい深刻な問題だ、と当事者意識にする
        • デザイナーに対して: 見やすさ・分かりやすさの指標にしてほしい
          • カラーコントラストを上げてもみんな"は"読めないかもしれない
            • コントラストを上げることでかえって見づらくなってしまう人もいる
            • 長時間見る人は?
          • a11yは1か0ではない
            • セオリーに則ることで最大公約数の品質を担保する
        • ディレクターに対して: ユーザ母数の最大化
        • 共通するメッセージ:
          • a11yは品質
          • a11yはみんなのためにある
    • 事例2: メディア事業へのa11y啓蒙事例 - 新25R
      • コンテンツの価値を高める
      • → サービスの価値に繋がる
    • とはいえ、ユーザテストなどでユースケースを見てもらうのが一番早い
      • ユーザテストできない場合は?
        • 総務省の「障がい者のウェブページ利用方法の紹介ビデオ」を参考に
  • 行動を起こしてもらう
    • 現状を知る
      • 実際にやってみる(体験する)
    • 勉強会
      • 何をやるか、というのを学んでもらう
      • 輪読会
        • 読む、解説、自身のサービスを省みる、とPDCAを回す
      • WCAGもくもく勉強会
        • WCAGをひたすら読んで感想を共有する
        • ひとりではなかなか読めない&分からないところで挫折しない
        • 準備も少なくネタに困らないので開催しやすい
        • ただし: 「みんなで分からない」とならないように知見のある人をゲストで呼ぶと良い
      • 学んだ後は: イシュー立てる
        • 問題は指摘、改善は実際のメンバー: メンバーに任せることで自意識を持ってもらう
      • 界隈のニュースなどをチャットツールに流し続けて、盛り上がっている感を出す
    • 興味を持ったとき、熱が冷めないうちに行動を起こせる環境づくり
  • 継続するための文化とプロセス作り
    • 誰か一人がやる気になっても続かない
    • a11yをやるには文化が必要
      • 当時の担当者・やりたい人間・タイミング
      • a11yを考える文化をつくろう
        • 「文化をつくる」
          • トップダウン
          • ボトムアップ
          • 両方あるのが理想
    • プロセス作り
      • 文化だけでなく仕組みも用意
      • 独自ガイドライン策定
      • 文化浸透に努める
    • a11yを技術スキルとして評価する
      • お賃金上がりますか?
      • 韓国ではa11yコンサルでご飯が食べられる
    • フロントエンドで言えば技術スタックの一つに入る場合も

所感

新しいことを始めるときは総じてそうですが、継続が難しいと個人的には思っています。その中で、始め方から継続の仕方までサンプルケースを提示したこのセッションは、問題提起→初心者向けの解説、と来てこれから実践していくには、という部分に当たるため、カンファレンス終了後のマイルストーンを築く意味で良い配置と内容だったと思います。

全体のまとめ

全体の構成がよく練られたカンファレンスだと感じました。最後のセッションの所感でも記しましたが、UXを扉として問題提起し、a11yの初心者向けの解説を通じ、最後に実践的なプラクティスの参考となるサンプルケースを提示することで、a11yを考え、これからも意識を保ち続けるためのマイルストーンになると感じました。

個人的には切っ掛けもあるので、なんとか挫折しないで継続させて行きたいと思いました。

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